美容医療機器メーカー
INMODE特集
口コミ広場 × INMODEコラボ特集!
インモードリフトやルメッカなどを製造する医療機器メーカーのINMODE JAPAN(インモードジャパン)。爆発的な人気を誇るインモードの製品についてお話をお伺いしました。
インモードジャパンを率いる岩下氏 ― 日本市場での挑戦と展望
インモードジャパン取締役であり、カントリー・マネージャーを務める岩下氏は、立ち上げから携わり、現在は東京・大阪に拠点を構え、あわせて18名の社員と共に、日本市場でのブランド浸透を力強く推し進めています。
岩下氏のキャリアを振り返ると、その多くをレーザー分野に捧げてきたことが分かります。前職ではキャンデラ(現・シネロンキャンデラ)に21年間在籍し、多くの医師とのネットワークを築きながら、美容医療機器の普及に尽力しました。その後、同じくイスラエル発のヴィーナスコンセプトにて5年間勤務し、さらなる経験を重ねました。
インモードは、ラジオ波を専門とする会社です。イスラエル発の企業である同社は、革新的なラジオ波技術を武器に、世界中で注目を集めています。京橋の本社オフィスでは医師が訪れやすい立地を活かし、最新機器の見学や相談を行っています。また、大阪では大阪駅直結の新商業施設「イノゲート」に昨年末から拠点を構え、西日本エリアでの展開も加速中です。
インモードの主力製品 ―
ルメッカ、インモードリフト、モフィウス、エンブレイス
インモードの製品構成はプラットフォーム型で展開しており、現在は大きく4つの柱があります。代表的なIPL機器「ルメッカ」、人気が高まっている「インモードリフト」、フラクショナルRF「モフィウス」、そして外科的領域に位置する「エンブレイス」です。
なかでも国内導入率が高いのが「ルメッカ」です。インモードのCEOであるモーシェは、かつてIPLを開発したシモン・エックハウス氏と共に技術を生み出したエンジニアであり、同社にとってルメッカは特別な意味を持つ製品です。
IPLはレーザーとは異なり、幅広い波長の光を照射することで、シミ、くすみ、赤み、リジュビネーションなどに効果を発揮します。1995年頃に登場して以来、ダウンタイムの少なさや繰り返し治療できる点から普及が進み、現在ではレーザーと並ぶ存在となっています。ルメッカは、このIPLをレーザーに近づけるべく開発されました。照射パルスの幅を短くすることで、従来のIPLでは得られにくかった高い効果を目指した点が特徴です。
ルメッカは現在、全国で300台以上導入されています。当初は「レーザーのように使える」「従来のIPLよりもシャープに照射できる」と評価され、約10年前に先生方が持ち込まれたことから、徐々に広がりを見せました。ここ数年では「IPLといえばルメッカ」と言われるほど、口コミを通じて高い評価を得ています。こうした広がりは、まさに先生方のお力添えによるものだと感じています。
「インモードリフト」は、10年前から存在していたハンドピースを、韓国の医師が「顔に使うと丸顔がシュッとする」と工夫して用いたことでリバイバルし、大きな広がりを見せました。開発当初からその意図があったわけではありませんが、結果的に大きな成功につながった例です。
「モフィウス」は比較的新しい製品ですが、韓国で人気を博しているマイクロニードルRFを意識して開発された機器で、従来になかった新しいモードや照射方法を備えており、独自性を発揮しています。
「エンブレイス」はカニューレを用いて皮下脂肪層を直接加熱・焼灼し、脂肪吸引と同時に高周波で皮膚を引き締めることを可能にする機器です。十数年前から開発されており、脂肪吸引後に生じる皮膚のたるみを防ぐ目的で注目を集めてきました。最近では若年層からの関心も高く、「脂肪を取りながら引き締める」という新しいアプローチとして話題になっています。
幅広い製品を扱っていますが、年に2製品ぐらいは新製品を出そうというのが会社のコンセプトです。
製品に対するこだわりと特徴
当社の製品には、いくつかのこだわりがあります。まず特徴的なのは、消耗品が少なく、メンテナンス性に優れている点です。多くの医療機器は「使えば使うほどランニングコストがかかる」傾向にありますが、インモードリフトをはじめ、当社の製品はその負担を最小限に抑えるよう設計されています。
これは、クリニックの経営目線を意識した開発方針によるものです。過度にコストがかかる製品ではなく、壊れにくく長く使える機械を提供することで、安定した収益性を実現していただけるよう心がけています。ナスダックに上場している企業として、株主の皆さまへの責任も踏まえつつ、組織全体の収益性向上に寄与できる製品づくりを目指しています。
また、当社はリスクの高いニッチ製品ではなく、幅広い分野で活用できる安全性・汎用性の高い機器を重視しています。ルメッカやインモードリフトのように、患者様を呼び込める集患性を兼ね備えた製品は、クリニック様にとって大きな魅力となります。
このように、
・クリニックにとってはランニングコストが抑えられる
・患者様にとっては安心で効果のある施術が受けられる
・企業としては収益性を確保できる
という「三方良し」の考え方を軸に、常に新しい製品を探し続けています。
製品を前面に出しにくい中での展開
現在、日本にはインモード製品が約350台導入されています。美容皮膚科や美容外科の分野で活躍される先生方は発信力が高く、ご自身のブランディングに積極的に取り組まれています。
以前であれば、競合関係から情報を共有し合うことは少なかったのですが、近年は先生同士のつながりも強まり、発信や情報交換を通じて新しい広がりが生まれています。そのような流れの中で、インモードとしても先生方に助けられている部分が大きいと感じています。
当社は本社からの投資を受けながら、薬機法に抵触しない範囲で製品やブランドの認知活動を行っています。直接的な広告が難しい状況においても、先生方にイベントでご登壇いただき、実際の声を発信していただくなど、連携を強める取り組みを続けています。結果として、今の時代に合った形で製品の価値を伝えることができていると実感しています。
日本法人設立のもう一つの背景
インモードジャパン設立の背景には、韓国市場での成功も大きく影響しています。韓国では「インモードリフト」の機器が約2,000台導入されており、これは非常に大きなヒット事例となっています。本社としても「韓国でこれだけ普及しているのなら、日本でもきちんとサポート体制を整えればさらに広がるはずだ」という期待がありました。
しかし、製品を販売するだけでは医師の皆様にとって十分ではありません。日本法人を立ち上げたのは、オフィスを構え、導入後もきちんとサポートできる体制を整えることが不可欠だと考えたからです。単なる販売にとどまらず、長期的に信頼していただける環境を築くことが重要だと位置づけています。
製品名に社名を冠したことで広がった「インモード」の認知
韓国では数年前から「インモードリフト」が大きな流れを作りました。本来は二の腕など局所的な脂肪減少を目的としたボディ用アプリケーターでしたが、韓国の医師が顎下に応用したことで、たるみ改善に非常に効果的であると話題になったのです。その結果、韓国では「インモードリフト」や「インモードFX」といった名称で広まり、社名と製品名が結びついたことで、インモードの知名度は一気に高まりました。
人気を後押しした理由の一つは、消耗品が不要である点です。たるみ治療に用いられるモノポーラRFや他の高周波機器と異なり、ランニングコストがかからず、さらに即時的な効果を体感できる点も高く評価されました。
一方で、日本では長らく「ルメッカ」など製品名ばかりが知られ、社名としての「インモード」はほとんど浸透していませんでした。グローバルでは既にブランドとして確立していたにもかかわらず、日本市場では「インモードとは何の会社か分からない」という状態が続いていたのです。
しかし近年は状況が変わりつつあります。韓国で施術を体験した患者様が「痛かったけれど効果がすごく良かった」と発信することで話題が広がり、先生方やカウンセラーの方々の耳に入る機会も増えました。その結果、「インモード」という社名自体が徐々に浸透し、製品と企業の両面で認知度が高まりつつあります。
わざわざ探してでも受けたいと思わせる機械
当社は直接患者様と接することはありませんが、SNSなどで寄せられる生の声が大きな励みになっています。たとえば「ルメッカの反応がとても良かった」「他社製品で治療を受けていたが、より効果が高くて驚いた」といった感想です。こうした体験談は、私たちにとって非常にありがたいものです。
また、インモードリフトに関しては、私自身が50代半ばですが、同世代の方々だけでなく、その娘さん世代からも「とても良かった」という声を多くいただきます。さらに、韓国旅行で体験された方が「インモードという施術を受けたことがある」と話されるケースもあり、業界関係者ではない一般の方から「インモードという会社を知っています」と言われる機会が増えてきました。実際に、不動産会社やリース会社の方から「私もやっていますよ」と聞くこともあり、かつて所属していた大手企業以上に、一般認知が高まっていることを実感しています。
クリニック様からの評価も高く、特に稼働率の高い施設では「1台では足りず、同軸にもう1台追加した」というケースも珍しくありません。東京市場が全体の約8割を占めていますが、まだ導入台数は限られているため、今後さらに広がりが期待されています。
このように、患者様にとっては「わざわざ探してでも受けたい」と思わせる魅力を持ち、クリニック様にとっても集患に大きく貢献する機械であることが、インモードの強みです。ブランド力と認知度が高まっていることを、日々実感しています。
今後の製品展開について
当社は「ラジオ波の会社」と社長自らが語るほど、ラジオ波技術を強みとしています。世界的に需要が高いのは、スキンタイプを問わず対応できる「たるみ治療」です。代表的な製品であるインモードリフトをはじめ、より強力なニードルRFのモフィウス、さらには外科的アプローチとなるエンブレイスなど、高周波による引き締め治療の分野をさらに深掘りしていく方針です。
一方で、日本市場で根強いニーズを持つピコレーザーやレーザー脱毛機器の拡充も視野に入れています。商品リストを幅広く展開することで、「インモード」という社名をより多くの医療機関へ浸透させていきたいと考えています。
さらに、当社では年に2機種程度の新製品リリースを計画しており、たるみ治療だけでなく、女性医療(フェムテック)領域や、ドライアイ治療といった新しい適応にも挑戦しています。特に、ラジオ波でマイボーム腺を温めてドライアイを改善する技術は、眼科領域に新たな可能性を広げています。
今後は美容外科・皮膚科・形成外科だけでなく、幅広い診療科へと製品を展開し、より多様なニーズに応えられる企業を目指してまいります。
サポート体制の強化と全国的な認知拡大へ
現在、インモード・ジャパンには約18名のスタッフが在籍し、東京と大阪に拠点を構えています。導入台数が増えるにつれて、クリニック様へのサポート体制の充実がますます重要になってきました。特に稼働率の高い機器では、万が一故障が発生した場合に施術に支障が出ないよう、迅速な対応が求められます。そのため、メンテナンス体制の強化を大きな課題としています。
また、ルメッカやインモードリフトといった高周波機器は非常に効果が高い一方、「痛みが強い」「熱さを感じた」といったマイナスの印象を持たれる場合もあります。こうした課題を解消するために、より良い設定や施術ノウハウをクリニック様と共有し、安全かつ効果的な施術を実現する取り組みを進めています。単なるトレーニングではなく、実際の臨床経験を活かした情報交換を重視しているのが特徴です。
さらに、現在はルメッカのみが医療承認を取得していますが、今後はモフィウスをはじめとする他の製品についても承認取得を目指していく方針です。長期的に安心してご利用いただくために、製品の法的基盤を整えることも重要だと考えています。
ジャパンの設立によって、これまで代理店経由では見えにくかった「顔」が前面に出るようになりました。その結果、クリニック様から「直接サポートしてほしい」という声が届くようになり、私たち自身も最大限の体制で応えていく必要があります。患者様の集患支援と施術の安全性確保、その両立を図ることが使命です。
一方で、導入台数が過剰になると価格競争が起きるリスクもあるため、市場バランスを意識しながら展開を進める必要があります。現状は東京が市場の中心ですが、大阪を含め関西エリアでも導入が拡大しつつあります。今後の課題は、首都圏以外の地域でも「インモード」という名前や施術名が認知され、患者様が自然に耳にする機会を増やしていくことです。そのために、全国的なブランディング活動にも注力していきたいと考えています。